名和晃平の作品集『moment photography』は、世界的に活躍する彫刻家/アーティストである名和の「はじめての写真集」になります。
現代写真アートの分野は、従来の写真史のコンテキストとはまるで異なるステージを迎えています。そのもっとも大きな要因として、社会全体のトランスフォーメーションの先端に「写真」が位置していることが挙げられます。
写真は、銀塩システムにより「真実」をシューティングするものから、コンピュータのアルゴリズムにより「新しい現実像」をメイキングするものにシフトしたのです。
この名和晃平の新作『moment photography』は、高速で移動する列車の窓から定点観測的に、風景を反復して撮影した連作です。そこに生みだされたイメージは、抽象画や名和の平面作品に一見似ているものの、実は、人間の造形意識を超え、アルゴリズム(AI)がいかに本来の機能を超えてイメージを生成してしまうかという結果の連続体なのです。
人間にとって、新しい写真のステージが何なのか、その問いかけとしての作品と言えるでしょう。
この『moment photography』001と002は、
名和晃平ドリッピングによるオリジナルボックス『moment photography SP BOX SET』に収容されています。
https://gpabp.official.ec/items/60890265
https://gpabp.official.ec/items/60890324
発行元:アートビートパブリッシャーズ supported by FUJIXEROX
発行日:2022年4月発売
サイズ:318×236mm
ページ:82ページ
価 格:3,500円+税